体重減少
「最近やせてきた」「特にダイエットしていないのに体重が減っている」──体重減少は健康状態を映す大切なサインです。
年齢や生活習慣による変化である場合もありますが、思いがけず重大な病気が隠れていることもあります。
当院では「なぜ体重が減っているのか」を丁寧に調べ、安心して過ごせるようサポートする診療を行っています。
体重減少の原因とは?
体重減少は、背景にさまざまな原因が考えられます。大きく分けると、生活習慣に起因するものと、病気が原因となるものがあります。
生活習慣に起因する体重減少
- 食事量が少ない(食欲不振、忙しさによる欠食)
- 過度な運動や仕事によるエネルギー消費
- 睡眠不足やストレスによる食欲不振
- 高齢による自然な筋肉量の減少
病気によって引き起こされる体重減少
消化器系の病気
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍:痛みや不快感から食事量が減少
- 胃がん・大腸がん:食欲低下や消化吸収の妨げ
- 慢性膵炎・膵がん:消化酵素不足で体重減少が進む
- 吸収不良症候群(セリアック病、炎症性腸疾患など):食べても栄養が吸収できない
全身の病気
- 糖尿病:血糖コントロール不良で体重が減る
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など):代謝が過剰になり痩せてしまう
- 結核や慢性の感染症:体力消耗で減量
- 悪性リンパ腫・白血病:がんの進行や代謝異常による減量
精神的な要因
- うつ病や不安障害による食欲低下
- 摂食障害(拒食症・過食症)
体重減少で考えられる病気
「体重減少」という症状だけでは原因を特定できませんが、以下のような病気の可能性があります。
- 胃・大腸・膵臓のがん
- 胃炎や胃潰瘍による慢性的な消化不良
- 糖尿病や甲状腺疾患などの代謝異常
- 慢性感染症(結核、HIVなど)
- 精神的ストレスや心の病気
とくに「半年で5%以上の体重減少」がある場合は、医学的に“異常なやせ”とされ、精密検査が推奨されます。
体重減少の検査について
当院では、体重減少の背景を調べるために次のような検査を行います。
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問診・身体診察
体重変化のスピード、食欲、便通、発熱や疲労感の有無などを確認します。
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血液検査
糖尿病、甲状腺の異常、炎症や貧血の有無を調べます。
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便検査
潜血(大腸がん・ポリープの可能性)や脂肪便の有無(吸収不良の可能性)を確認します。
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画像検査
必要に応じて腹部エコー、CTを実施し、臓器の異常を調べます。
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内視鏡検査
胃カメラや大腸カメラで消化管の病気を直接確認します。
当院では眠ったような状態で受けられる鎮静下内視鏡を導入しており、苦痛の少ない検査を行っています。
体重減少の治療法について
治療は「原因を突き止め、それに応じて対応すること」が基本です。
- 生活習慣による場合:栄養指導、食事バランスの見直し、休養の確保
- 消化器疾患:内視鏡治療や薬物療法
- 代謝性疾患(糖尿病・甲状腺異常):専門的治療との連携
- 精神的要因:心療内科や精神科と連携し、心身のケア
受診の目安
下記のような症状がある場合は、お早めにご相談ください。
- 半年で5%以上体重が減った
- 食欲がない、食べてもすぐにお腹がいっぱいになる
- 下痢や便秘、血便が続く
- 発熱や夜間の寝汗がある
- 強い疲労感や倦怠感を伴う
よくある質問
Q. ダイエットをしていなくても痩せてきました。様子を見ても大丈夫ですか?
原因がはっきりしない体重減少は、病気が隠れている可能性があるため一度検査をおすすめします。
Q. 高齢なので筋肉が落ちただけでは?
加齢による筋肉減少(サルコペニア)はありますが、がんや内科的疾患の可能性も否定できません。
Q. 体重減少で受診したら、どんな検査をしますか?
血液検査と内視鏡検査が中心ですが、症状に応じて画像検査も行います。
院長からのメッセージ
体重減少は「よくあること」と軽視されがちですが、臨床の現場では消化器がんや代謝性疾患の初期サインとして発見されることが少なくありません。
私は消化器外科医・大腸外科医として、「体重が減ってきた」という理由で受診され、結果的に早期の胃がんや大腸がんを見つけたケースを多く経験しました。
「疲れているせいかな」「年齢のせいかな」と自己判断せず、ぜひ一度当院にご相談ください。
北柏駅から徒歩1分、アクセスの良い場所で、安心して受診いただけます。
私たちは患者さん一人ひとりに寄り添い、原因を一緒に探し、必要な医療につなげてまいります。
<文責 消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・外科専門医・消化器外科指導医 三浦 富之>
