腹痛
おなかの痛み、いわゆる腹痛は、日々の生活の中で誰もが一度は経験する非常に身近な症状です。しかし、その原因は単なる食べ過ぎや冷えから、命に関わる重大な疾患まで多岐にわたります。千葉県柏市の「おなかのクリニック紬」では、北柏駅北口から徒歩1分という立地を活かし、地域の皆さんが気軽に相談できる窓口として診療を行っています。
当院の院長は、大学病院や関連病院で大腸・肛門外科を中心に研鑽を積んできた背景があり、消化器病専門医や消化器内視鏡専門医などの資格を有しています。この専門性を活かし、苦痛の少ない内視鏡検査や超音波検査を組み合わせた丁寧な診断を提供できることが私たちの大きな強みです。腹痛というありふれた症状の陰に隠れている重大なサインを見逃さず、早期発見と早期治療につなげることで、皆さんの健康を守るお手伝いをいたします。
腹痛の原因
腹痛が起こるメカニズムは、大きく分けて3つのタイプに分類されます。それぞれの原因を正しく理解することは、適切な診断と治療への第一歩となります。
内臓痛によるもの
食道や胃、腸といった管腔臓器が急激に伸びたり、収縮したりすることで起こる痛みです。痛みを感じる場所がはっきりとせず、おなかの真ん中あたりが重苦しく、鈍い痛みとして自覚されることが多いのが特徴です。吐き気や冷や汗などを伴うこともあります。
体性痛によるもの
腹膜や横隔膜、腸間膜といった部分が刺激されることで起こる痛みです。内臓痛に比べて痛みの場所がはっきりしており、鋭く刺すような痛みが持続的に続く傾向があります。歩いたり体を動かしたりした際に響くような痛みを感じる場合は、炎症が周囲に広がっている可能性があります。
関連痛によるもの
おなか以外の場所の原因によって、おなかに痛みを感じる現象です。内臓からの強い刺激が脊髄を通じて脳に伝わる際、皮膚など他の場所の痛みとして誤認されることで発生します。例えば、心筋梗塞や尿管結石などが原因で腹痛を感じることがあります。
腹痛によって引き起こされる病気
腹痛は多くの病気の兆候として現れます。当院では、患者さんの訴える痛みの場所や強さ、随伴症状から、以下のような疾患を念頭に置いて診療を進めます。
胃・十二指腸や食道の病気
みぞおち周辺の痛みは、上部消化管のトラブルであることが多いです。具体的な疾患には以下のようなものがあります。
- 急性胃炎・・刺激物の摂取やストレスにより、胃の粘膜が急激に炎症を起こします。
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍・・胃酸によって粘膜が深く傷つく状態で、空腹時や食後の痛みが特徴です。
- 逆流性食道炎・・胃酸が逆流し、胸やけやみぞおちの不快感を引き起こします。
- 機能性ディスペプシア・・検査で大きな異常が見つからないのに、慢性的な胃痛やもたれが続く状態です。
胃や食道の詳細については「胃・十二指腸の病気(胃潰瘍・胃がんなど)」のページや「食道の病気(逆流性食道炎・食道がんなど)」のページを参照してください。
大腸・小腸の病気
下腹部の痛みや、おなか全体の張り、便通の異常を伴う場合は、腸の病気が疑われます。
- 感染性腸炎・・細菌やウイルスの感染により、腹痛、下痢、嘔吐などが起こります。
- 過敏性腸症候群(IBS)・・ストレスなどが原因で、便秘や下痢、腹痛を繰り返す病態です。
- 大腸がん・大腸ポリープ・・進行するとおなかの張りや痛みが現れます。早期は無症状なことが多いです。
- 潰瘍性大腸炎・クローン病・・腸管に慢性的な炎症や潰瘍ができる指定難病です。
大腸の疾患や症状については「大腸の病気」のページや「過敏性腸症候群(IBS)について」のページを詳しくご覧ください。
肝臓・胆のう・膵臓の病気
右上腹部や背中の痛み、時には激痛を伴うこともあります。沈黙の臓器と呼ばれる場所ですが、炎症が起きると強い症状が出ます。
- 胆石症・胆のう炎・・胆のう内に石ができ、それが管に詰まることで激しい痛みが生じます。
- 急性膵炎・・膵臓の消化液によって自らの組織が傷つく病態で、背中まで突き抜けるような痛みが出ます。
- 脂肪肝・肝炎・・肝臓そのものの炎症により、右脇腹の違和感や重さを感じることがあります。
肝胆膵の詳細については「胆のう・胆管の病気」のページや「膵臓の病気」のページが参考になります。
腹痛の処置や治療法
当院では、腹痛の原因を解明するために、患者さんの体の負担を考慮しながら適切な検査を選択します。まずは詳しいお話を伺い、触診などの身体診察を行います。その後、必要に応じて検査を組み合わせていきます。
血液検査と尿検査
体内での炎症の程度や、肝臓、膵臓の機能に異常がないかを血液から調べます。貧血の有無も重要な手がかりです。また、尿検査を行うことで、膀胱炎や尿路結石といった泌尿器系のトラブルを判別します。
全身の状態については「貧血・全身倦怠感(疲れやすさ)」のページもご参照ください。
腹部超音波(エコー)検査
おなかの上から超音波を当てることで、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、そして腸管の状態をリアルタイムで観察します。放射線の被曝がなく、痛みも伴わないため、身体に優しい検査として当院でも積極的に実施しています。胆石や腹水の有無、腸の腫れなどを迅速に確認できます。
胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査
みぞおちの痛みや胸やけが続く場合、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察します。当院では鎮静剤を使用したリラックスした状態での検査にも対応しており、従来の検査が苦手だった方からも好評をいただいています。粘膜のわずかな変化を捉え、必要であれば組織を採取して詳しく調べることが可能です。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡)検査
下腹部の痛みや血便、便通異常がある場合に、大腸全体を観察します。大腸がんやポリープの早期発見に欠かせない検査です。もしポリープが見つかった場合には、その場で切除する日帰り手術(ポリペクトミー)にも対応しています。将来のがん予防に直結する重要なステップです。
内視鏡の詳細については「苦痛の少ない内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)検査」のページを参照してください。
疾患に応じた薬物療法と生活指導
原因が判明した後は、速やかに治療を開始します。感染性腸炎であれば整腸剤や補液、胃潰瘍であれば胃酸を抑える薬の処方を行います。また、機能性疾患や生活習慣病に関連する腹痛の場合は、お薬だけでなく食事の内容や生活のリズムを整えるためのアドバイスも丁寧に行い、再発防止を目指します。
料金について
腹痛の診療は、原則として健康保険が適用される保険診療となります。初診料や再診料に加え、実施した検査内容に応じた費用がかかります。以下は目安の料金です(3割負担の場合)。
| 検査・処置項目 | 費用の目安(3割負担) |
|---|---|
| 初診料・診察料 | 約1,000円から1,500円 |
| 腹部超音波(エコー)検査 | 約1,600円 |
| 胃カメラ検査(観察のみ) | 約3,500円から5,000円 |
| 大腸カメラ検査(観察のみ) | 約5,000円から7,000円 |
| 血液検査(項目による) | 約1,000円から3,000円 |
※使用する薬剤や組織採取の有無により費用は変動します。
腹痛についてのよくある質問
市販の鎮痛剤を飲んでも様子を見て大丈夫ですか?
原因がはっきりしている軽い痛みであれば一時的に市販薬を使うことも可能ですが、腹痛を鎮痛剤で抑えてしまうと、盲腸(虫垂炎)などの重大な病気の発見が遅れるリスク因子となることがあります。特に痛みが繰り返す場合や強くなる場合は、自己判断せず受診をお勧めします。
腹痛に加えて発熱がある場合は、何科に行けば良いですか?
発熱を伴う腹痛は、感染症や内臓の強い炎症が疑われます。まずは内科や消化器内科を受診してください。当院でも、発熱と腹痛の双方に対応した診察を行っています。
どこの場所が痛いかうまく説明できないのですが?
腹痛は場所が移動したり、全体的にぼんやり痛んだりすることも多い症状です。いつから始まったか、食事との関係はどうか、便通の変化はあるか、といった周囲の情報も手がかりになりますので、ありのままをお話しください。当院の医師が丁寧に紐解いていきます。
検査は予約が必要ですか?
診察後の判断になりますが、エコー検査などは当日の状況により実施可能です。胃カメラも状況によって当日検査に対応しております。大腸カメラについては事前の準備が必要なため、原則として後日の予約制となります。急を要すると判断した場合は、速やかに適切な処置や連携病院への紹介を検討します。
院長より
腹痛は「いつものことだから」「寝れば治るだろう」と軽く考えてしまいがちですが、実は体からの非常に重要なメッセージであることも少なくありません。私は、大学病院などで外科医として、手術が必要なほど進行してしまった消化器疾患を数多く診てきました。その経験から強く感じているのは、早期に適切な検査を受け、原因を特定することの圧倒的な価値です。
私たちの「おなかのクリニック紬」は、柏市にお住まいの皆さまが、大きな病院へ行く前の段階で、専門的な知見に基づいた高度な診断を気軽に受けられる場所でありたいと考えています。消化器内視鏡専門医として、できるだけ苦痛を抑えた検査環境を整えているのも、検査に対するハードルを少しでも下げていただきたいという思いがあるからです。おなかが痛むことで、仕事や家事に集中できなくなるのは辛いものです。
もし、あなたの腹痛が「なんとなく不快だ」「最近よく痛む」という程度であっても、遠慮なくご相談ください。検査の結果、何も大きな異常がないと否定(病名を否定する)されるだけでも、それは大きな安心につながり、明日からの活力を生むはずです。患者さん一人ひとりの「おなかの悩み」に真摯に向き合い、専門性と温かみのある医療を提供することをお約束します。北柏駅前の当院で、あなたのご来院を心よりお待ちしております。
<文責 消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・外科専門医・消化器外科指導医 三浦 富之>
